残業代の請求(訴訟)

Q  残業代を会社に請求しましたが、一向に支払ってもらえません。そこで訴訟を考えているのですが、訴訟をする際に必要な資料はありますか。

A  (1)未払い残業代の要件
労働者が使用者に対して訴訟において未払い残業代等を請求するためには、1,労働者と使用者との間に労働契約があること、2,残業代等についての合意・規則がある場合はその内容、3,割増賃金の基礎となる1時間あたりの賃金額、4.時間外労働等の存在及びその時間数を主張・立証していくことになります。

(2)労働契約
労働契約の立証については、雇用契約書や労働条件通知書、これらの資料がない場合には、給与明細書等が必要となります。

(3)残業代についての合意・規則
 時間外労働等の手当や割増率が雇用契約書や労働条件通知書、就業規則に定められている場合には、これらのものが立証に必要となります。

ただし、これらが存在しないとしても、労働者は、使用者に対して法定の割増率に基づき請求できます(労基法32条、37条)。

(4)基礎単価
時間外残業代を計算するために、時間外残業の計算の基礎となる1時間当たりの単価(基礎単価)の計算をする必要があります。

基礎単価を計算するためには、例えば月給制の場合には、月間又は1年間の所定労働日数、1日の所定労働時間と賃金の内訳及び金額が分かる資料が必要となるので、雇用契約書や労働条件通知書、賃金規定を含む就業規則、給与明細書等が必要となります。

(5)労働時間
労働時間の立証については、漠然と「1日に1時間ほど残業していた」という労働者の陳述だけでは足りず、1日ごとに具体的な残業時間の主張立証を必要とします。

会社にタイムカードがあり、出社時刻、退社時刻が実態を反映している場合には、タイムカードの写しが労働時間を証明する資料といえます。

タイムカードがない場合でも、出社時刻、退社時刻の記載がある日報や、会社で使用しているパソコンのログオン・ログオフの履歴、トラック運転手等の場合に車のタコメーターの記録などで労働時間を把握した裁判例もあります。

どのようなもので労働時間を把握できるかお困りの際には弁護士にご相談下さい。

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