お墓や仏壇についてトラブルになりそうです。どうしたらよいでしょうか。

Q  私は、次男です。父は数年前に亡くなり、墓も仏壇も母が管理しています。父母とは離れて暮らしてきた長男が、母の死後、父母の墓や仏壇を引き継ぎたいと言っています。長男と母は仲が悪いわけではりませんが、母は、長年近くに暮らし父母の面倒をみてきた私に引き継ぎたいようです。私は母の意向に沿うようにしたいと思っております。これには妹も賛成してくれています。どのようにしたらよいでしょうか。

A  亡くなった方の財産と債務は相続人が相続することになります(民法896条)。ただし、お墓や仏壇などは複数で分割すると不都合ですので、この相続とは別に、「祖先の祭祀を主宰すべき者」が承継することになります(民法897条)。

「祖先の祭祀を主宰すべき者」は、1.被相続人の指定、1.がなければ2.慣習、1.2.ともなければ3.家庭裁判所が定める者となります。もちろん、相続人間の話し合いで決定していただくことは構いません。

ご相談の事案では、お母さんがあなたにお願いしれたい気持ちをお持ちなのですから、母にあなたを「祖先の祭祀を主宰すべき者」に指定してもらえればよいことになります。指定は、遺言でなくともよいのですが、あとでトラブルを防ぐためには遺言書に記載してもらうのが望ましいといえます。

お母様が亡くなられた後、もし遺言書などが存在せず1.被相続人の指定の有無について争いがあり、また2.慣習の内容についても争いがあり、あなたと長男との間で話し合いがつかないような場合は、家庭裁判所において判断してもうことになります。

家庭裁判所は、1.被相続人による指定があったか、2.慣習があったかを検討し、いずれもない場合は、3.家庭裁判所自身が「祖先の祭祀を主宰すべき者」を定めることになります。その際には、一般に、被相続人との身分関係、生活関係の親疎の間柄、候補者の意思及び能力、候補者と祭具等との場所的関係、関係者の意向などを考慮されます。

1.被相続人による指定については日記、手紙や、親族が集まった会合における発言などがあれば有力な事情となります。指定は黙示の指定でも構わないのですが、あなたが近くに住んでおりご両親の面倒をみてきたとか、ご両親があなたをもっとも頼りにしていたという事情だけからは(黙示の)指定があったという認定まではなされないのが通常です。

3.については、あなたがお墓の近くに住み、これまでご両親の面倒をみてきており今後も祭祀を主宰する意欲があり、妹が賛成してくれているといった事情は有利に働くものと思われ、その他の事情にもよりますが、あなたが「祖先の祭祀を主宰すべき者」とされる可能性が高いといえます。

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