認知されていない子供の相続

Q  父が亡くなりました。私の父と母は入籍しておらず、父は私を認知しないまま亡くなったのです。父の、遺言はありません。父には、亡くなった奥さんとの間に、長男と長女がいます。本来なら私も相続人で遺産分割協議に加われるはずなのに、私が認知されていないので、私の兄・姉にあたる長男と長女だけで父の遺産である不動産を売却して、売却代金を折半してしまいました。私が、相続権を主張するにはどうすればいいですか。

A  まず、お父さんが貴方を認知しないままで亡くなっているので、その亡くなった日から3年以内に検察官を被告として認知の訴えを起こさなければなりません(民法787条、人事訴訟法12条3項)。この裁判では、検察官には事情が分かりませんから、被告である検察官は、長男と長女に連絡を取って、この裁判への補助参加(民事訴訟法42条以下。いわば被告の応援団として裁判に参加すること)を打診するのが普通です。

この死後認知の裁判での勝訴が確定して初めて、貴方がお父さんの相続人であることが公的に認められることになります。その場合、貴方の相続分は、長男と長女が嫡出子なのに貴方が非嫡出子なので長男や長女の相続分の半分ということになりますから、5分の1になります(民法900条4号)。この非嫡出子の相続分が嫡出子の半分という規定については、法の下の平等を定めた憲法14条に違反して無効だとの意見があります。しかし、最高裁判所は平成7年に違憲とはいえない旨の決定を出しています(ただし、現在最高裁判所に係属中の訴訟で見直される可能性が出てきています)。

次に、遺産分割協議を長男及び長女としようと思っても、もう遺産である不動産は売却・代金折半されてしまっていますので、5分の1にあたるその価額の支払を貴方の兄さん・姉さんに請求することになります(民法910条)。その場合、不動産の評価額はどうなるかというと、一般に不動産等の物の評価額は分割時を基準にするのが判例ですから、たとえ第三者に売却されていても現在の価格を基準にすることになると思われます。

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