相続人が一人行方不明です

Q  相続人が一人行方不明です。遺産分割手続を進めたいのですがどうすればよいでしょうか。

A  遺産分割の協議は相続人全員で行う必要があります。行方不明であるからといって協議から除外することはできません。そこで、まず行方不明の相続人の生死が問題になります。民法30条第1項で「不在者の生死が7年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。」、第2項で「戦地に臨んだ者、沈没する船舶の中の在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ戦争が止んだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後1年間明らかでないときも・・・同様とする。」としています。行方不明の相続人の方がこれに当てはまっているときは、共同相続人として利害関係人に当たるあなたから、家庭裁判所に失踪宣告の申立をしましょう。失踪宣告がされると、民法30条第1項に当たる人は生死不明になってから7年後に死亡したとみなされ、民法30条第2項に当たる人は危難が去ったときに死亡したものとみなされます。

被相続人が死亡したものとみなされた人より前になくなった場合は、死亡したものとみなされた人の相続人があなた共に相続人になりますから、遺産分割の協議や調停をすればいいのです。被相続人が死亡したものとみなされた人より後になくなった場合は、被相続人が貴方や行方不明の方の親である場合は、死亡したものとみなされた方に子がいれば、その人(あるいは人たち)が代襲相続人(民法887条)になりますので、その人(あるいは人たち)と遺産分割の協議や調停をすればいいのですが、被相続人が貴方や行方不明の方の兄弟姉妹である場合は、代襲相続の規定は適用ありませんので、行方不明の方の遺族は問題の遺産分割とは無関係になります。

次に、行方不明ではあるが、上記のように死亡とは見なされない場合は、行方不明の方はどこかで生きておられることになりますから、その方について家庭裁判所に不在者の財産管理人選任の請求をし(民法25条)、選任された方と遺産分割の協議や調停をすることになります。この場合、遺産分割の協議や調停をまとめることは、不在者の財産管理を本来とする財産管理人の権限を越える行為をすることになるので、財産管理人から家庭裁判所の許可をえてもらうことが必要(民法28条)です。

遺産分割について

遺産分割の流れ

何から始めてよいかわからない

相続人が遺産分けに応じてくれない

遺産分割協議のあとで財産がみつかりました

相続財産を勝手に使われてしまいました

遺言について

遺言書を作る必要について

遺言書の作り方について

遺言書があるかを知りたい

特定の相続人にだけ相続させたい

祭祀について

葬儀費用について

お墓や仏壇についてトラブルになりそうです

その他について

後見制度の利用について

相続人が一人行方不明です

認知されていない子供の相続

相続放棄をめぐって

相続放棄の手続き

住んでいる家族にだけ家を相続させたい

家族と関わりたくないので相続放棄をしたい

相続放棄と死亡保険金

相続放棄と遺族年金

遺産をつかったあとで相続放棄をすることができるか

遺産も負債もないはずなのに死後3ヶ月を過ぎた後に負債の請求がありました

負債を完済したいのですが負債が資産を上回る可能性があります