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自衛隊が「国防軍」になったらどうなるの?

弁護士 佐伯雄三

-勇ましい「国防軍」にレッド・カードを!-

2012年4月に自民党は「日本国憲法改正草案」を発表しました。自民党が野党時代に発表したものだけに、言いたいことは全て盛り込んだと思われるほど、民主主義の時代にはふさわしくない時代錯誤的なものです。なかでも、日本が侵略戦争を犯したことを反省し平和国家として生きていくことを宣言した前文や9条を全面的に否定した内容には驚かされます。今こそ平和憲法のすばらしさを学習し広めていくことの重要性を感じます。

自民党案では、戦力不保持と交戦権の否認を定めた9条2項を削除し、9条の2で「国防軍を保持する」としますが、これは自衛権の枠をこえて、集団的自衛権の行使を認めるものとなっています。集団的自衛権とは、日本と密接な関係にある他国(例えばアメリカ)が攻撃された場合に共同して戦争をすることを言いますが、60年前とはいえ中国等を侵略した日本が再び戦争をするようなことがあっていいのか、私たち一人ひとりが考えなければならない問題です。再び日本が海外でも戦争をするようなことになれば徴兵制が現実の問題となるかも知れません。仕事がない若者が自衛隊に入ることが増えていると言われています。親や夫、子や孫を強制的に軍隊に取られてしまうような世の中に決してしてはならないというのは皆さんの思いではないでしょうか。

自民党案をはじめ、憲法9条を変えてしまおうという改憲案は、日本をアジアから、世界から孤立させるものです。

いかなる紛争も9 条の精神、粘り強い平和外交によって解決すべきで、そのためには私たち国民一人ひとりがそうした声を上げていくことがますます重要になっていると思います。

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