法律一口メモ

◆法律一口メモトップ


休眠担保権について

弁護士 深草徹

(問)租祖父兵庫一郎の代から引き継がれてきた土地に、次のような抵当権が登記されています。債権者の神戸花子という人物は、全く知らない人で、住所地に行ってみましたが、誰に聞いてもそんな人は知らないと言います。この土地を売るのに、この抵当権の登記が支障になり、早急に抹消したいのですがどうしたらいいでしょうか。

昭和3年3月10日受付第2800号 抵当権設定登記
債権者 兵庫県有馬郡山田字小山田1000番地
原因 昭和3年3月5日金銭消費貸借
債権額 1000円/弁済期 昭和6年3月5日/利息 年1割

(答)この債権は、時効消滅していると考えられますので、当該抵当権の抹消登記をすることができます。このように登記をされてから長年経過し、形骸化した抵当権その他の担保権の登記を休眠担保権といいます。

この場合、債権者もしくはその相続人の所在がわかれば、抹消登記に任意に協力してもらうか、協力が得られければ抹消登記手続を求める訴訟を起こし判決をもらって、抹消登記することができます。

しかし、債権者もしくはその相続人をさがしてもわからないときには、1.簡易裁判所に公示催告の申立をし、除権決定を得て抹消登記をする、2.抵当権抹消登記を求める訴訟を起こし、訴状を公示送達の方法で送達してもらい判決を得て抹消登記をする、3.法務局に元本・利息を弁済供託して抹消登記をするなどのいずれかの方法をとることになります。最後の3.の方法は、休眠担保権の簡易抹消手続といい、費用も、時間もあまりかからず、お奨めの方法ですが、やや適用要件が厳しいのが難点です。

▲ページの先頭へ戻る