仮差押・仮処分の保証金

質問

最近、ある不動産業者から土地を買い、手付金を支払ったのですが、その不動産業者はかなりの借金を抱えており、私の買った土地が先に売却されてしまうおそれがあります。弁護士に相談しましたら、処分禁止の仮処分をしておくことを勧められましたが、それには保証金が必要だということでした。弁護士に聞いたときはわかったようなつもりでしたが、いざ家に帰って妻に説明しようとしたらうまく説明できません。もう一度、保証金のことについて教えてください。

仮処分は仮差押のことを保全処分といいます。後日相手方との裁判で勝っても、そのときには相手方に資産がなくなっていれば強制執行のしようがありません。そのために、あらかじめ後日の強制執行の保全をしておく制度ですから、保全処分というわけです。

そこで、ご質問の保証金について説明します。保全処分では、通常は一方の当事者である申立人側の言い分と、申立人側から提出された即時に取り調べることのできる証拠(疎明方法といいます)によって、決定がなされます。したがって、疎明方法が充分でないことに対する保証という意味と、一方の当事者の言い分しか聞いていないわけですから、相手方がその決定によって被るかも知れない損害の担保の意味で、保証をたてさせるわけです。

保証金の額は、請求債権あるいは保全しようとする物の直の3分の1から5分の1というのが普通ですが、先に述べた保証金の意味からわかるように、疎明方法がきっちりしている場合には、保証金は少なくてすみ、疎明方法が不充分な場合には保証金は高くなります。ですから、10分の1くらいいで決定がなされる場合もありますし、2分の1ということもあるのです。

なお、保証金は事件が終了し「担保取消」という手続きをして、返還されることになります。