和解

質問

裁判は長くかかると言われますが、裁判に持ち込んだら勝つか負けるかの判決しかないのですか。裁判の途中でも話し合い解決ができますか。

裁判中でも話し合いで解決することは可能です。裁判官の仲介のもとに、話し合いで解決することを「和解」(訴訟上の和解)といいます。和解が成立すれば「和解調書」が作成されますが、これは、判決と同じ効力(強制力)を持っています。

これに対して「示談」というのは、争い事を裁判に持ちこまずに、当事者間(もちろん、弁護士に依頼しているときは弁護士が示談交渉をします)で話し合いで解決することです。この場合、示談が成立すれば「合意書」とか「示談契約書」などの文書を作成します。しかし、示談した約束が守られないときにそれを強制しようとすれば、結局裁判をしなければなりません。示談内容を「公正証書」にしておけば、金銭支払を約束した部分は裁判をしなくとも強制執行ができます。

法律一口メモ

使用貸借と賃貸借

ただで借りるのが使用貸借、お金を払って借りるのは賃貸借ですが、建物を借りたり、建物を建てるために土地を借りたりする場合、ただで借りるのとお金を払って借りるのとではその権利に大きな違いがあります。使用貸借では、借地法や借家法の適用はありません。特に親族間で土地をただで借りている場合には、相続などを契機に紛争が起きることもあります。

撤回と取消

法律用語では「撤回」と「取消」は全く違う意味をもっています。「撤回」といいますのは、すでになされた法律行為は完全に有効であるけれども、都合により将来にむけて法律行為の効力を失効させようとする場合に用いられます。「取消」といいますのは、すでになされた法律行為に法律に定められている欠陥があるため、その行為時に遡って、失効させる場合に用いられます。
法律用語はやっかいですね。

善意と悪意

普通は「善意」「悪意」というと、善い意志・悪い意志という感じで倫理的にとらえられます。しかし、法律用語では、「善意」とは「知らないこと」であり、「悪意」とは「知っていること」で、倫理的な意味は全くありません。

ただし、民法七七〇条が離婚原因として挙げる「悪意の遺棄」の「悪意」に限っては、「知っている」ではなく「夫婦共同生活ができなくなることを認容する意思」であるとされています。