依頼者の秘密保持

質問

弁護士に相談したとき、あなたに不利だと思うことや、言いにくいことも率直に話してくださいと言われましたが、秘密は守ってくれるでしょうか。

自分にとって不利になる事実や、人に知られたくないプライバシーに関することなどを話すのは、誰しも気が進まないものです。

しかし、弁護士は有利不利を問わず、すべてを知る必要があります。なぜなら、弁護士の活動はあなたから聞いた事実を出発点とし、そこから事件を解明し、事件に取り組んでいくものです。その際、あなたが自分にとって不利だと考えて、弁護士にそのことを話さなかったために、後に相手からその事実を指摘されて、事件が不利に展開するかもしれません。不利な事実があっても、それを打ち消すことのできる事実を探すこともできるのです。また、あなたが不利だと思い込んでいたことでも、総合的に判断して、有利なものとして使えることもあり得ます。

したがって、事件を任せる弁護士には、あなたに有利なこと、不利なこと、恥ずかしいと思うこと、すべて話して下さい。決してあなたの秘密を漏らすようなことはありません。

「正当な理由なく、依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし、又は利用してはならない」(弁護士職務基本規定第23条)のが私たち弁護士の倫理であり、規律なのです。

弁護士はその職業上他人の秘密を知る立場にありますから、弁護士の最も重要な義務として、「弁護士又は弁護士であった者は、その職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う」(弁護士法23条)と定められており、これに違反すれば、秘密漏洩罪で処罰されます。

反面、職務上知った秘密は、裁判所で証人として喚問されても証言を拒否することができ、業務上保管するもので、他人の秘密に関するものについては押収を拒むことができます。 あなたのプライバシーや秘密は法律によって厳重に守られているのです。